「Civil 3D 日本仕様プログラム Update1 (J tool)」は、どのようにダウンロードするのか、基本的な機能は何か、そうした疑問をお持ちではありませんか?この記事では、「J tool」のダウンロード手順や各コマンドの概要・実際の画面(画像)も合わせて紹介。大まかな内容の把握や、実践的な活用方法などの理解につながれば幸いです。
■Civil 3D 日本仕様 (J tool)のダウンロードについて
Civil 3Dを起動し、下図のように[Jツール]タブが無い場合、ダウンロード(インストール)をする必要があります。
●Jツールのダウンロード先について
Jツールのダウンロードは、Autodesk Subscription 契約の人のみ可能で、サインインする必要があります。
- Autodesk® Civil 3D® 2024 日本仕様プログラム Update1 | Autodesk Civil 3D | Autodesk App Store
- Autodesk® Civil 3D® 2023 日本仕様プログラム Update1 | Autodesk Civil 3D | Autodesk App Store
- Autodesk® Civil 3D® 2022 日本仕様プログラム Update1 | Autodesk Civil 3D | Autodesk App Store
上記以外のバージョンは「Autodesk App Store」で検索した以下にてご確認ください。
日本仕様プログラム | Autodesk App Store
●ダウンロード先の手順について
ダウンロード先のサイトで下図のボタンをクリックします。
サインインすると、下図のように「ダウンロード」ボタンに変わりますので、こちらをクリックしてダウンロードします。
ダウンロードした「Jtool_2024.1_024.001.00000.exe」をクリックしてインストールを完了させます。※今回は2024年版の名称です
■Jツールでできること
Civil 3D 日本仕様 (J tool)のインストールができていると、下図のようにリボンにタブが表示されます。個々の機能についての概要をクリック時のショットと合わせて見ていきましょう。
[表作成]タブ
[表作成]タブの[横断図数量表]では、下図のようにタイプごとの数量表が作成できます。
[ツール]タブ
[ツール]タブは、以下の4種類があります。
- DMファイル読み込み
- DMファイル書き出し
- SIMAファイル読み込み
- 等高線標高設定入力
[DMファイル読み込み]のオプションは下図の通りです。
「等高線標高設定入力」については、Civil 3D®︎で等高線から現況地形(サーフェス)を作成する方法【解説動画付き】 | BIM/CIM HUB で使い方の説明をしていますので、合わせてご覧ください。
[ボーリング]タブ
[ボーリング]タブは、[電子納品データコンバータ]、[タスクペイン]があります。
[道路中心線形データ]タブ
[道路中心線形データ]タブでは、XMLデータの[読み込み]と[書き出し]ができます。
[数値地図Reader]タブ
[数値地図Reader]タブは、以下の4種類があります。
- 25000地図画像
- 25000空間データ基盤(XML形式)
- 2500空間データ基盤(独自形式)
- 基盤地図情報(DEM)
[25000地図画像]は下図の通りです。
■アドインタブに増えた項目
リボンの[アドイン]タブに増えた項目についての概要を紹介します。
[i-Construction]タブ
[出来形管理帳票の作成]をクリックすると、下図のようなツールが使えます。
詳細についてはAutodesk Civil 3D トレーニング教材 | BIM Design 土木・インフラ向けサイトの「3. 2020版 航空写真測量を用いた出来形管理要領(土工編)」が参考になります。
[J-LandXML 読み込み]タブ
[J-LandXML 読み込み]タブは、以下の4種類があります。それぞれ、データの読み込みや図の作成が可能です。
- J-LandXML データの読み込み
- J-LandXML 縦断図作成
- J-LandXML 横断図作成
- 横断図に構成点・地形形状追加
[線形計算書]タブ
[線形計算書]タブは、以下から計算書の作成ができます。データ内に縦断などがある時に使えます。
- 主要点
- 中間点
- IP 諸元
- 縦断
- 横断勾配
■その他 テンプレート等について
●テンプレートと設計基準の追加
テンプレートは以下が追加されます。
- 国土交通省
- 北海道開発局
- NEXCO仕様
※画層や線種などの設定も追加
設計基準の追加は以下の通りです。
- 国土交通省
- NEXCO仕様
※設計基準を満たさない場合に「警告」が表示されるようになります
●サブアセンブリ
J-LandXMLの出力に対応し、道路の車道や路肩、河川の堤防天端などが追加されます。
サブアセンブリは、LandXML 1.2 に準じた3次元設計データ交換標準(略称: J LandXML )で規定された交換標準ファイル用のコリドーを作成するために使用可能です。
詳細についてはAutodesk Civil 3D トレーニング教材 | BIM Design 土木・インフラ向けサイトの「9. Civil 3D 2023トレーニングテキスト~J-LandXML 入出力編(Ver.1.4)~2022年9月掲載」を確認いただくと、作成についての詳細などがわかります。
まとめ
この記事では、Civil 3D 日本仕様 (J tool)のダウンロード方法から基本的な機能から活用方法までを網羅的に解説しました。特に、ダウンロード手順と各種機能については、実際の画面・画像も交えたことでイメージしやすかったと思います。
2次元図面の等高線から3次元の現況地形モデル(サーフェス)を作成する際や、サブアセンブリについてのリンク先も紹介しましたので、Civil 3Dの活用をまた一歩進める手助けとなれば幸いです。
今後もソフトやBIM/CIMに関する情報を更新していきますので、次回もお楽しみにください。