Civil 3D®でできる7つのこと。具体例とともに初心者向けに基本からやさしく解説 | BIM/CIM HUBで紹介した機能のうち「地形モデル(TINサーフェス)の作成」に関する内容をまとめました。
この記事を読むことで、国土地理院のデータや図面の等高線データから地形モデルを作成する方法がわかります。4つの方法を簡単に確認しておくのもおすすめです。
①国土地理院の基盤地図情報から作成
国土地理院の基盤地図情報から数値標高モデル(DEMデータ)をダウンロードし、現況地形のTINサーフェスが作れます。一定の精度を保った地形モデルが生成できるため、土木設計や解析に活用できます。
簡単な手順
- 「Jツール」をダウンロードし、Civil 3Dにインストールする
- 基盤地図情報ウェブサイトから数値標高モデル(DEMデータ)をダウンロードし、ファイル形式をxmlからxyzに変換する
- Civil 3Dで変換した数値標高データ(xyz形式)を使用してサーフェスを作成する
②点群データから作成
点群データはレーザースキャナーやドローンで取得し、精密な地形モデル(現況地形のTINサーフェス)生成に使えます。
簡単な手順
- 点群データをReCapでRCPまたはRCS形式に変換する
- 変換した点群データをCivil 3Dに読み込む
- 点群データからTINサーフェスを作成する
図面や座標データから作成
図面の等高線や標高情報から現況地形(TINサーフェス)を作る方法を解説します。
③等高線から作成
国土地理院の基盤地図情報(数値標高モデル)から無料でダウンロードしたデータを使用し、地形モデル(現況地形のTINサーフェス)が作れます。
簡単な手順
- 線分をポリラインに変更し、ポリラインに標高を設定する
- ポリラインからサーフェスを作成する
- 必要に応じて特定の等高線データを除外し、サーフェスを再作成する
④端点標高から作成
2D図面に記載された端点標高から地形モデル(現況地形のTINサーフェス)が作れます。
簡単な手順
- 2D図面上の端点標高値(文字)に高さ(z値)を与える
- 高さ情報からサーフェスを作成する
- 特定の標高値を除外してサーフェスを再作成する
地形モデルのTINサーフェス作成によくある質問
地形モデルのTINサーフェス作成によくある質問をまとめました。
そもそもTINサーフェスとは?
TIN(Triangulated Irregular Network)サーフェスは、三角網を使用しています。点やラインをつなげて不規則な三角形のネットワークを作るイメージで、これにより地形の起伏や形状が正確に表現可能です。
普通のサーフェスとは異なり、編集・加工のしやすさやがあります。
現況TINサーフェスは編集できる?
現況TINサーフェス作成後、Civil 3Dで編集も可能です。詳しくは別記事にて解説しますが、以下の記事も合わせて確認してください。
Civil 3Dで読み込み可能なデータ形式は?
Civil 3Dで読み込み可能なデータ形式(拡張子)の例は以下のとおりです。
- dwg、dxf(図面データ)
- pcg、rcp、rcs(点群データ)
読み込み可能なデータ形式については以下も合わせてご確認ください。
無料・フリー(オープンソース)の点群データをダウンロードしたい時は?
地形や建物の点群データを提供しているサイトは以下のとおりです。
その他の無料ダウンロード可能なサイトの紹介は以下も合わせてご覧ください。
まとめ
この記事を通じて、Civil 3D®を使用した地形モデル(TINサーフェス)の作成方法について網羅できたかと思います。各手順を参考に、土木設計やモデリングで活用してみてください。詳しい作り方などは各リンク先の詳細な解説も参考になると思います。
今後も業務に役立つ便利な機能などを紹介しますので、次回の更新もお楽しみに。