BIM/CIMにおける土木・建設関係のモデル化において属性情報の管理や付与は大切です。設計や施工、維持管理で有用な中、属性情報の付与は難しそうだと思う方も少なくないでしょう。この記事では、Civil 3Dで属性情報を付与する方法や重要性について詳しく解説します。Navisworksとの併用も合わせてわかりやすく紹介するので活用してみてください。

属性情報の付与と概要について

BIM/CIMでの属性情報とは、構造物を構成する各部材に関連する情報を3Dモデルに付与することです。属性情報には、部材の名称や寸法、仕様、コスト、管理データなどが含まれます。

橋梁の例

橋梁なら、階層1で橋全体の設計情報、階層3で橋脚や梁の寸法などが含まれます。

属性情報の付与方法は以下のとおりです。

  • 直接付与:モデル内にデータを直接付与する方法
  • 外部参照:Excelなどの外部データベースをリンクさせて管理する方法(特に大量の情報を効率的に扱う際に有効)

属性情報の付与により、設計から施工、維持管理全体の品質向上と効率化に繋がります。属性情報については以下も参考にしてください。

Civil 3Dで属性付与をする方法

Civil 3Dで属性付与する方法はいくつかあります。3Dモデルに複数割り当てたり、個別設定したりすることも可能です。Excelへ書き出して管理する方法や、Navisworksと共に活用する方法も紹介します。

Civil 3Dでのオブジェクトグループへの属性付与

Civil 3Dでオブジェクトをグループ化することで、属性情報を効率的に一括で管理できます。オブジェクトごとに個別設定も可能です。簡単なステップは以下のとおりです。

  1. 対象のオブジェクトグループを選択する
  2. プロパティセットを新規作成する
  3. プロパティセットを追加する
  4. プロパティセットを割り当てる

属性を付与したいオブジェクトをグループ化することで、効率よく属性を付与できます。プロパティセットを個別に設定したり、詳細な属性を付与したいモデルにだけ設定したりも可能です。


Civil 3Dでの単一オブジェクトへの属性付与

単一オブジェクトに対してハイパーリンクなどの外部参照を使った属性付与ができます。簡単なステップは以下のとおりです。

  1. プロパティセットを新規作成する
  2. ハイパーリンクを設定する
  3. プロパティセットを追加する
  4. プロパティセットを割り当てる

単一オブジェクトへの属性付与により、特定のオブジェクト情報の詳細な管理ができます。


Civil 3Dでの属性のExcelエクスポート方法

Civil 3Dで作成した属性情報はExcelにエクスポートできます。オブジェクトごとの分類名や判別情報などの属性情報の一覧表を作りたい際に便利です。簡単なステップは以下のとおりです。

  1. スタイルマネージャで集計表を設定する
  2. 平面図に集計表を作成する
  3. 作成した集計表をExcelに書き出す

Excelエクスポート機能を使うことで、効率的なデータ管理と情報の可視化がしやすくなります。


Civil 3DのモデルをNavisworksで属性情報を割り当てたい場合

Civil 3Dで作成した3DモデルをNavisworksで属性情報を割り当てや外部参照の設定も可能です。直接付与の手順の例として、以下のステップがあります

  1. 対象オブジェクトを選ぶ
  2. [ホーム]タブの[プロパティ]をクリックし、プロパティウインドウを表示する
  3. 右クリックで「新規ユーザデータタブを追加」を選び、必要なプロパティを追加して値を入力する

詳しい解説や、外部参照の設定(リンク設定と相対参照について)は以下も参考にしてください。

まとめ

BIM/CIMにおけるCivil 3DやNavisworksを活用した属性情報の付与は、設計・施工・維持管理に欠かせません。正確な属性情報の付与は、データの一元管理や迅速な意思決定のしやすさにつながります。直接付与や外部参照など、状況に応じた方法を活用しExcelやNavisworksと連携させるのも有効です。

より高度な管理を実現するため、今回紹介した手順を参考に適切な属性情報の付与と管理を進めてみてくださいね。次回の更新もお楽しみに。